連合会の活動

広告審査会について

~ 第240回 広告審査会 ~

日時 平成26年8月19日(火) 14:00~17:00
場所 日本OTC医薬品協会 第一会議室
審査委員 (第三者委員) 亀井昭宏、古澤康秀、瀧澤晶子、堀美智子
(委員) 梅岡久、関口和伴、栗田宏一、大村忠仁、川庄尚、岩井信幸、脇本貴司、古家孝之、加藤景紹、数野哲、上村浩
審査対象 テレビ広告   64素材
新聞・雑誌広告 36素材
合計100素材
広告収集期間 テレビ広告   平成26年5月17日~平成26年7月22日
新聞・雑誌広告 平成26年6月 1日~平成26年7月29日

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審査概評 第三者委員 瀧澤 晶子

お盆直後、もっとも暑い時期に行われた今回の審査会、対象となったテレビコマーシャル64件、新聞広告1件のうち、「不適正」は新聞広告の1件のみでした。

とはいえ、いくつか気づいたことがありましたので、挙げてみます。

「しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着の緩和」を効能にうたった製品のドラマ仕立ての生CM。帽子やサングラスで日焼け対策をしていた女性が、この薬のことを知って「これで気軽にお出かけできるね」と言う——視聴後、もやっとした違和感が残りました。もちろん制作サイドが伝えたいのは、ここまで神経質かつ大げさに防御しなくても大丈夫、いまは良い薬もありますから、ということなのだろうと思います。しかし、もはや紫外線が人体に与える悪影響については広く論じられているところで、怖いのはしみやそばかすだけではないし、どんなに効果のある薬でも、飲みさえすれば帳消しなどということはありえないでしょう。

予防と対策、その二つが揃ってこその健康管理という考え方を、上手に浸透させていくのも、一般用医薬品メーカーに求められる姿勢ではと考えます。

また、複数回にわたって放映された目薬の生CMでは、或る成分の配合量が自社シリーズ中で最も多いのを、単に「最大量配合」としか言っていない回がありました。文字情報としてはきちんと書かれていたのですが、一般的にテレビコマーシャルというのは、ちょっとした息抜きの時間でもあり、画面を注視している人は少ないだろうと考えれば、60秒の長尺にはやはり文字と音声両方での告知が必要と思うのは私だけでしょうか。

もう一つ、コンタクトレンズと同じブランド名で発売された目薬がありました。こちらは、薬の働きについての言及は「モイストパックテクノロジーがコンタクトレンズを潤いで包みます」という台詞のみ。この技術の説明も、効能効果も、字幕で表示はされるものの、画面を一時停止でもしない限り読めません。「コンタクトレンズケア用品と誤解されるようなイメージ」との指摘もあったものの、採決では多数の委員が「不適正」とまでは言えないと判断をしたようでした。しかしながら、医薬品の情報を正確に伝えるという観点から見れば、改善の余地は大いにあるのではというのが私自身の見解です。

友人と話しているときなど、「薬よりサプリメントのほうが気軽で安心」というニュアンスの言葉を聞くことがあります。もちろん「いやいや、それは違うでしょ」と訂正しますが、こういう誤解は、珍しいことではない気がします。

今回の審査対象に「健康食品ではありません。医薬品です」というCMがあったのは、上記のような誤解を正していきたいという姿勢のあらわれかとも思います。後日、たまたま目にした同製品の新聞広告ではさらに「医薬品とは? 薬事法に基づき、有効性、品質、安全性について評価され厳格な管理が行われている、病気の治療などに使われるお薬のことです」と書かれていて、たしかに、最近の健康食品やサプリメントの膨大な宣伝量を思うと、このような当然のことでも、きちんと説明していく必要があるのかもしれないと感じました。

「適正」「不適正」の狭間の、「何となく違和感がある」「ちょっと気になる」を素通りせず、率直な意見交換をすることが、その医薬品を本当に必要とする人のもとに正しく届ける広告のあり方を探る一助になればと願っています。

以上


審査結果
新聞広告
ビタミンC主薬製剤
指摘箇所

①白衣を着た女性の体験談による効果の保証
②愛称を正式な販売名と誤認されるような表現

見  解

<不適正>
①効果の保証につながる  〔基準3(6)〕
②販売名の誤認につながる 〔基準1(1)〕




OTC医薬品TV CM VTR収録リスト
広告主 商品名 秒数
エーザイ ナボリンS フィラリア症制圧活動を支援 15
佐藤製薬 ユンケル黄帝液 15
第一三共ヘルスケア トランシ-ノホワイトC 90
富山常備薬グル-プ キミエホワイト 特別セ-ル 120
武田薬品 アリナミンEXプラス 15
武田薬品 アリナミンEXプラス 15
武田薬品 アリナミンEXプラス 15
エーザイ チョコラBBロ-ヤル2(チョコラBBハイパ-)フィ 15
エスエス製薬 エスカップ(エスカップE) 30
大正製薬 リポビタンD(リポビタンDス-パ-) 30
大正製薬 リポビタン{D・ファイン}P cp ~8/31 60
大正製薬 リポビタンファイン 15
大鵬薬品工業 チオビタドリンク 15
武田薬品 アリナミンV 15
武田薬品 アリナミンV&Vロイヤル 15
太田胃散 太田漢方胃腸薬Ⅱ 錠剤(散剤) 90
大幸薬品 正露丸{糖衣A} 15
第一三共ヘルスケア 第一三共胃腸薬プラス 細粒 15
エスエス製薬 イブA錠 15
ライオン バファリンA (バファリンプレミアム) 15
ライオン バファリンプレミアム 15
塩野義製薬 {セデスハイ・セデスハイG} 15
第一三共ヘルスケア ロキソニンS 15
ボシュロムジャパン レニュ-モイストドロップ 15
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ロート製薬 ロ-トこどもソフト 15
ロート製薬 ロ-トVアクティブ P 50周年 30
ロート製薬 Vロ-ト P 50周年 30
参天製薬 {サンテFXVプラス}P 15
武田薬品 マイティアCL アイスクラッシュ 15
太田胃散 太田胃散整腸薬 15
キンカン キンカン 15
ノバルティスファ-マ ラミシ-ル{AT・プラス} 15
ノバルティスファ-マ ボルタレンEX{テ-プ・スプレ-} 15
ライオン ハリックスほぐリラ ロ-ルオンタイプ 60
ロート製薬 メンソレ-タム アクネス25メディカルクリ-ム 15
久光製薬 サロンパスA P cp 応援 80th 15
久光製薬 のびのびサロンシップS 15
久光製薬 エア-サロンパスジェットα(DX) 15
興和新薬 ウナコ-ワエ-スG(ウナコ-ワエ-スL) 15
小林製薬 ラナケインS 15
小林製薬 ビフナイトSニキビ治療薬 15
小林製薬 アンメルツゴ-ルドEX 15
大塚製薬工場 オロナインH軟膏 30
第一三共ヘルスケア ピロエ-スZ{クリ-ム・液・軟膏}(ジェ 15
第一三共ヘルスケア トラフル軟膏(トラフルダイレクト) 15
池田模範堂 ポケムヒ{ハロ-キティ}P 30
池田模範堂 ムシペ-ル{PS・α} 90
田辺三菱製薬 フルコ-トF軟膏 30
エスエス製薬 アンチスタックス 15
ゼリア新薬工業 コンドロイチンZS錠 15
小林製薬 生葉 液薬 15
小林製薬 ファイチ 15
小林製薬 ナイシト-ルG 15
大正製薬 リアップX5 30
養命酒製造 養命酒 15
養命酒製造 養命酒 15
養命酒製造 養命酒 15



新聞広告審査対象リスト
広告主 商品名 媒体名
小林製薬 タムチンキパウダーinジェル 読売新聞
水橋保寿堂製薬 シミトールトルビタ錠 朝日新聞
小林製薬 タムチンキパウダーinジェル
タムチンキパウダースプレーZ
読売新聞
ロート製薬 ロートこどもソフト
ロートジュニアール
読売新聞
山崎帝国堂 毒掃丸 朝日新聞
DHC 新聞限定DHCエルシスホワイト240 朝日新聞
イチジク製薬 イチジク浣腸ジャバラ 朝日新聞
興和 バンテリンコーワ総合 朝日新聞
富山常備薬グループ キミエホワイト 朝日新聞
龍角散 龍角散ダイレクトスティック
龍角散ダイレクトトローチ
朝日新聞
龍角散 龍角散ダイレクトスティック
龍角散ダイレクトトローチ
朝日新聞
富山常備薬グループ キミエホワイト 朝日新聞
再春館製薬所 痛散湯 日経新聞
救心製薬 救心 読売新聞
再春館製薬所 痛散湯 朝日新聞
救心製薬 救心 朝日新聞
武田薬品工業 アクテージAN錠 朝日新聞
富山常備薬グループ キミエホワイト 朝日新聞
富山常備薬グループ キミエホワイト 読売新聞
大正製薬 リポビタンD
リポビタンDスーパー
リポビタンファイン
リポビタンフィール
朝日新聞
救心製薬 救心 日経新聞
小林製薬 命の母A 読売新聞
再春館製薬所 痛散湯 朝日新聞
小林製薬 命の母A 朝日新聞
富山常備薬グループ キミエホワイト 朝日新聞
救心製薬 救心カプセル 読売新聞
富山常備薬グループ キミエホワイト 読売新聞
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小林製薬 命の母A 読売新聞
久光製薬 エアーサロンパスジェットα 読売新聞
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大正製薬 ナロンエース 朝日新聞
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武田薬品工業 アクテージAN錠 読売新聞
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